家を持つというのは大変
私自身は結婚せずに一生独身でいることを選んだので、自分で住宅ローンを組んだことはありません。ただ、父と母が今から30年前に、今住んでいるこの家を建てた際、住宅金融公庫と、かねてから取引のあった信用金庫で住宅ローンを組んだそうです。
まだ子供だった私にとっては、そうしたお金の問題はまったく関与しないところでしたし、父と母もそうした話は一切しませんでした。
けれど住宅ローンといえば、30年くらいのロングランになるのは当たり前。
両親も長い期間、ローンを払っていたのだと思います。
あるとき、二人が話しているのを聞いたのは、もうすでに私も社会人になっていたころでした。
何がきっかけになったか、詳しいことは分かりませんが、おそらくは父の退職を機に、思い切って貯金を出して、残りをまとめて繰上げ返済してしまおうという話になったのだと思います。
そして完済となったとき、「これでもうこの家は完全にお父さんとお母さんのものになったから」と、うれしそうに言っていた顔を見て、ああ、家を持つというのは大変なことなんだなあと改めて思った私だったのでした。